中央教育審議会初等中等教育分科会 学校における働き方改革特別部会(第9回)
中教審 傍聴の記録
【中央教育審議会初等中等教育分科会学校における働き方改革特別部会 委員】
50音順
・相原 康伸 氏
日本労働組合総連合会副会長
全日本自動車産業労働組合総連合会会長
・青木 栄一 氏
東北大学大学院教育学研究科准教授
・天笠 茂 氏
千葉大学教育学部教授
・小川 正人 氏 ★部会長
放送大学教養学部教授
風岡 治 氏(欠席?)
豊橋市教育委員会教育政策課事務指導主事
・川田 琢之 氏
筑波大学ビジネスサイエンス系教授
・清原 慶子 氏
東京都三鷹市長
・佐古 秀一 氏
鳴門教育大学理事・副学長
・妹尾 昌俊 氏
学校マネジメントコンサルタント、アドバイザー
・田野口 則子 氏
横須賀市立野比小学校長
時久 惠子 氏(欠席?)
高知県香美市教育委員会教育長
橋本 幸三 氏(欠席?)
京都府教育委員会教育長
東川 勝哉 氏(欠席?)
公益社団法人日本PTA全国協議会会長
・冨士道 正尋 氏
小金井市立南中学校校長
無藤 隆 氏 ★部会長代理(欠席?)
白梅学園大学大学院特任教授
・善積 康子 氏
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
政策研究事業本部 研究開発第1部 主席研究員
中教審 傍聴の記録
配布資料
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以下は 文部科学省公式サイト の公式データリンクです。
資料1-1 新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(中間まとめ)【案】 (PDF:472KB) PDF
資料1-2 新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(中間まとめ)【案】審議関係参考資料1 (PDF:905KB) PDF
資料1-2 新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(中間まとめ)【案】審議関係参考資料2 (PDF:6786KB) PDF
資料1-2 新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(中間まとめ)【案】審議関係参考資料3 (PDF:2052KB) PDF
資料1-3 新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(中間まとめ)【案】参考資料集1 (PDF:3701KB) PDF
資料1-3 新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(中間まとめ)【案】参考資料集2 (PDF:7509KB) PDF
資料4 新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(中間まとめ)【案】【見え消し修正版】 (PDF:490KB) PDF
参考資料2 新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(概要) (PDF:224KB) PDF
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議題
1、「中間まとめ」(案)について
2、その他
※ 以下の記録は各委員の発言要旨を記載したものです。発言内容すべてを網羅できているものではない点をご了承願います。
ここから本議題
佐藤企画官から資料説明
★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)
中間まとめ案についての議論。
前回同様三つのパートに分けて、意見交換していきたい。
-------パート1-------
はじめに
1、「学校における働き方改革」の背景
2、「学校における働き方改革」の基本的な考え方
●富士道 正尋 委員(小金井市立南中学校校長)
3ページ、長時間勤務の是正。最後にこういう内容で書かれている。『文科相においては平成19年に「学校現場の負担軽減プロジェクトチーム」を設置し、調査文書等に関する事務負担の軽減や調査研究(モデル事業)の在り方の見直し等、各教育委員会及び学校等に対して学校現場の負担軽減のための一層の取り組みを促してきた。』その下を読んでいくと、一方、データではこういう実態が明らかになった。平成19年に実態を調べたのにまだまだ実際図らなければならない事が出てきてしまった。私たちが議論をして中間まとめを発表するにあたって、これほど促したにもかかわらず、実態としてはかわらなかった、というような同じ事は繰り返したくない。そういう意味で、今後是非これは確実に是正をしていくんだという意志表明が必要。
★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)
ご意見ということでよろしいですね。
●妹尾 昌俊 委員(学校マネジメントコンサルタント、アドバイザー)
では大きく分けて2点ほど
①これまでの反省点をしっかりふまえたものにしていく必要がある。
中間まとめには賛成だが絵に描いた餅にしないためにどう実行性を高くするか。来年以降も議論があってしかるべき。
実効性を高めるための反省点大きく分けて三つ。
1、これまでは具体論が弱かったのではないか。たとえば校長のマネジメント能力、ということが教委の研修でもいろんなところでもあるわけですが、じゃあ具体的にどうするのかという視点が欠けていた。
これについては中間まとめでは具体的な各論に落とし込んで協議検討してきましたので、一定程度踏み込めているのではないか。さらに踏みこんでいきたい。
2、何度も申し上げているが、人事に関することまで踏み込まないと現場はかわらない。具体的には採用、管理職登用、評価、処遇。例えば校長の評価登用についてはかなり記述がなされているが、より具体策を検討していきたい。管理職へのフィードバッグの充実。人事に関係しては、事務職員さんに対する期待が大きいが、その期待と処遇のアンバランス。
3、チェックとか監督をどうするのか、あるいは※是正。今までの人事委員会とか教委の自助努力だけでは不十分なところがなかったのか。
② 8ページ目の最後のほう。実効性を高めるための受け皿の整備、とあるが、おっしゃる通りだが、受け皿がないからできないじゃないか、という議論に使われかねない。コミュニティスクールひとつとっても、地域にそんな人材無いと言われているような地域であっても、やっているうちに育っていくということがあるので、受け皿を育てる、人財を派遣するなど、共に育むこと。
★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)
中間まとめに加筆修正するというご意見でしょうか、
勤務体制の在り方等1月以降の審議に盛り込んでいく方向でよろしいでしょうか
●妹尾 昌俊 委員
後者の方で。
★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)
わかりました。
●清原 慶子 委員(東京都三鷹市長)
私達の意見を広範囲にわたって反映した事に感謝。これから申し上げるのは修正をということではなく、今後継続して考えていきたいことについて。1ページ。最後のところに『あくまでも長時間勤務を良しとする、これまでの働きかたを見直し、教師が日々の生活の質を豊かにすることで、自らの人間性を高め、子供たちに対して効果的な教育活動を行うことができるようになる』としたのは有意義な事。かならず中心に児童生徒がいなければならない。「何のために」がはじめに明記されたことは重要。
7ページ。持続可能な教師の勤務環境の整備について。何故このような働き方が課題になるのか。課題の所在がここの場で列挙されている。ここで例示されている事は後の項目の解決になる事が凝縮されている。給食や休み時間のところで、特に小学校担任が安全への配慮等という責務を果たしているととらえるが、これは極めて大きな役割だが、結果的に休憩時間を取れなくなっているという指摘はきわめて重要なポイント。子供の貧困対策等とも関連しながら、補習指導も重要ですし、大きな課題となる部活動についても明記されている。
3点目。10ページ、補強された部分。教師のみなさまは教材の共有には消極的かもしれない。しかしICTが発達した今、よりよいものを共有する、持ち時間を減らすという観点での教職員定数の改善が十分でなかったか。皆様に問題意識を持っていただきたいということで、問いかけの形になっている。多くの教師、保護者、児童生徒に共感して頂けると思うが、ひょっとしたら弱いと感じられるかも知れない。今回さらに実態に即した補強がされたのではないか。
●佐古 秀一 委員(鳴門教育大学理事・副学長)
2点ございます。
①6ページ、授業やその準備を確保する、それだけではなくて学校教育の内容が高度化している、先生方が自らの専門性を高めることが出来るような研修の時間の確保。
②10ページ、表現として「家庭や地域でなすべき事が学校にゆだねられている」これは問題の所在を明確にすると言う点で、保護者や地域が学校に依存しすぎていると表記すると良い。
●天笠 茂 委員(千葉大学教育学部教授)
1ページの前書き、「はじめに」に新たに追加された3行、これが重要。この3行をキーワードとしてサブタイトルにしたり、もう少し知恵を絞っていただけないか。文言についても「教師の日々の生活の質を豊かにする」と言うのも、異論はないが、私はもっと強調して良いのではないかと思う。言うなれば教職にかかわる教師の人生そのものを豊かにすることが、様々なことにおいてポイントとなってくる。そういう環境をいかに生み出すかどうか、ということで以下のそれぞれの点があるわけで、基本的にはそれぞれの対策や方向性が、この3行に集約される。
生活を豊かにする、それが働き方改革のひとつの目指すところとして重要なポイントになるのだということを強調すべきではないか。そういう点からすると、7ページの下から6行目「具体的には膨大になってしまった〜」の記述、先ほどの「はじめに」の3行とここのところの平仄が合うような。教師は魅力のある仕事であることが再認識される、誇りを持って取り組む、意義をとり戻す、ということをよりしっかりと大切に。教師自身も、教職を取り巻く様々な団体機関等も、これを目指すんだということ。この報告書の理念としてはここのところが一つのポイントになるのではないか、そういう点でしっかりと書き込みいただければ。
★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)
何人かの委員からは加筆修正を含めたご意見がありましたが事務局と相談しながら検討していく。
-------パート2-------
3、学校・教師が担う業務の明確化・適正化 について
●田野口 則子 委員(横須賀市立野比小学校長)
小学校の立場として。授業時数について、小学校としては人的配置の改善と授業時数の削減について話してきたが、授業に従事する時間、それに伴って定数の改善と書いて頂けてありがたい。16ページ、授業については~の部分、標準授業時数を明記していただけたのは学校現場としては大変ありがたい。それから19ページ研究研修の部分、学校における研究授業についてということで、職員会議ですとか公務にかかわる会議について効率的に行う取り組みは行われているが、こども本来に関わる研究授業に関してはどれだけ時間を掛けても足りない、このように研究授業についても考え方が示されている事はありがたい。
★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)
他にいかがでしょうか。14~32ページについて
●清原 慶子 委員(東京都三鷹市長)
とくに14ページで加筆された基本的な考え方。『保護者、地域等々連携を進めながら、これら教育課程や教育活動の実施に必要な学級経営や学校運営業務』というふうに、保護者や地域の皆様を明記していただいたことが、学校における働き方改革をともに進めていくパートナーとしての呼びかけにもなり重要だと思う。
15ページ以降整備していただいたことについて。何らかの文言修正になる事は無いかと思いつつ意見する。小学校の教員の役割として気になる事、給食について。27−28ページ、休職時の対応。食物アレルギーの生徒に対する安全をどうやって対応して行くか、極めて重要な責務。学級担任の負担をどうするか、引続き工夫すべきものとして問題提起されている。安全性の確保、施設整備、具体的には栄養士等との連携、結果的に人手を要するもの。責任の所在等。26ページ部活動について。部活動指導員というキーワードが出てくる。どのように採用するのかで違って来ると思う。いわゆるボランティアなのか、きちんと嘱託として採用するのか、その採用の仕方によって責任の取り方が変わってくる、報酬も謝金なのか報酬なのか変わってくる。職員として位置付けられる、大会の引率も出来る、ということを具体化しないと教員の負担は減らない。ここもポイントになってくる。
28ページ、学習評価や成績処理。欄外米印が極めて重要、すなわち学習評価や成績処理については単なるボランティアではないサポートスタッフ等の積極的な参画を考えていくべきである。サポートスタッフというのは法令上の守秘義務が課せられる。地方公務員非常勤として運用することが考えられる。(民生児童委員は守秘義務を課される非常勤の公務員。)
さてそこで、この間、教職課程の学生が重要では無いかと発言したが、例えば今まで教育実習というのは常時いると言う形だったが、運用によって、毎週一日かならず何週間か通うと言ようなかたちで、インターンシップまたは単位認定なのか、そういうことで学生さんが学習評価や成績処理授業準備にきちんと位置づけられる事が、ひとつ可能性として考えられるのでは無いか。
以上、ボランティアやサポートスタッフにお願いするのは重要なことだと思いつつ、アレルギー対応や部活の引率などについてはにきちんとした責任を取って頂ける形について、今回少し提案の萌芽がある、ということは重要ではないか。もちろん私は適切な責任をとれる教職員の定数拡充のほうがまずはもっと議論されても良いと思うが、多様な人材に活躍していただく、そういう方向性で書かれていることは有意義であると感じた。
●富士道 正尋 委員(小金井市立南中学校校長)
このなかでは意見というより感想を言わせていただく。18ページ、※
東京都教委が11/21に推進プランの中間まとめを発表、その後、室課長、学務課長が集まって具体的な話をしている、こういったことをやっていかないと。こういう事を提案しました、終わりです。では困るんです現場は。何をいつまでにやるんだ、ということを明確にしていく。17ページ、様々な実行性の担保、※・・・の公表、これとセット。そういう意味で、大変高く評価している。
●妹尾 昌俊 委員(学校マネジメントコンサルタント、アドバイザー)
今回の中間跡目の理念が役割分担は大事だが単にどっかからどっかへみたいに右から左に業務を持っていくものでは無い。というのも18ページ事務職員の記述で、事務職員に過度に業務が集中することがないようにしましょうという記述が加わったり、20ページにも教委の負担軽減の大事さ、別のところでは養護教諭の負担、それらの表記はとても大事。教師から別の方にスライドさせればそれで良いという話では無い。じゃあどうするのか。具体的1つには教師も忙しいから、ほかのひとも忙しい、のであれば、何らかのかたちで人とお金をつけるのは当たり前のこと。2点目は単に業務をスライドするだけでなく本当にその業務が必要なのかやめられないのか、もう少し見直せないのか。例えば学校徴収金は学級担任や教頭ではなく事務職員がやりましょう、それも考えないといけないが、一方でその学校徴収金っているの?もっと保護者負担を減らせないの?という視点。清掃指導についても教師がやる必要があるのか、ではなくそもそも週5日、毎日やる必要があるのか。業務そのものをやる必要があるのかと言う思い切った業務精選が必要。
26ページ部活動について。『各学校が部活動を設置・運営することは法令上の義務とはされていない』これは学習指導要領を読めば教育課程外なので当然の記述。非常に大きな誤解がいろんなところで生じているので、明記されたということは大事。つまり、部活をやるかやらないかは学校ごとに考えてよいです、ということ。やることが義務ではないことは強調して起きたい。
部活動の位置づけ、超勤4項目に入っていないのに勤務時間外の運用が非常多い事も含めて、在り方や意味づけも含めて引き続き議論する必要がある。
27ページ、教師の採用について言及。採用の段階において部活の指導力を過度に評価しない、と書かれているが、何も採用のことではなく、評価、処遇についても同じこと。部活に熱心な教師が熱心な教師・指導力のある教師として褒められていくという慣行がないかどうか、そういった制度運用になっていないかどうか、教委等でもしっかり反省し校長も考えていただきたい。
3つめ、各業務の積み上げのトータルで学校がどうなるかを考えないといけない。結局具体的な業務を見直し削減したとしても、それを調整したり全体をマネジメントしていくことが大事。これは今後の議論で良いと思うが、本来ならマネジメントするのは校長や教頭、一部事務職員など、そういった方々も忙しいので、特に教頭は忙しいので、マネジメントをどうするのか引き続き議論していきたい。
●相原 康伸 委員(日本労働組合総連合会副会長、全日本自動車産業労働組合総連合会会長)
事務局へお尋ねしたいが、27ページ、『部活動は必ずしも教師が担う必要はないものである』という前回には無い書き込みをしていただいた。前回わたくしは「部活動の指導が教員の本来業務でないことを明確にする」必要があると申し上げた。同意の趣旨ともとれますが、ややニュアンスが異なっているように思えますので、教員の本来業務でない理由を明確にしない理由がもしあれば、そこを教えて欲しい。
★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)
最後に事務局の方から回答をいただく。
●青木 栄一 委員(東北大学大学院教育学研究科准教授)
26ページ。『教師が顧問を担わざるを得ない』は、「実態として多くの教師が顧問を担わざるを得ない」としたほうが実態が明確になる。
28ページ。『教師一人ひとりの負担を軽減するために運営上の工夫を行うべき』の前に「昼休みの時間帯の」と入れたほうがよりはっきり改善すべき時間帯のターゲットがしっかりする。
28ページ、授業準備のところ。『また~効果的で』とありますが、時間をつかっても仕方がないので「効果的かつ効率的で」、など「効率的で」と言う文言を入れたほうが良い。
30ページ、事務職員や民間企業経験者とあるが、両方とも「あるいは」としたほうが、かたり言葉に誤解されないように。文言の修正意見でした。中間まとめに、ではなく今後議論したほうが良いのかなということをお伝えして終わりにしますが、27ページ部活動に関する記述、スポーツ庁でも検討されているが、やはり文化部活動の議論、小学校のクラブ活動、小中一貫校も踏まえた議論をした方が良い。
●善積 康子 委員(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 政策研究事業本部 研究開発第1部 主席研究員)
20ページ。③各学校が取り組むべき方策
今の中間まとめの中身で期待値が高いのは地域との連携という言葉。つまり地域と繋がって地域のサポートを引き出して、受けてやっていきたいというところは、とても大きな柱になっている。それを進めていこうとするときに、※連携というのがかなり重要。地域コミュニティの再生であったり活性化することにかなり力を入れて取り組みを進めていますので、そういった流れとうまくつながってやっていかないと、地域と言っても非常に歴史のある取り組みにもなっていて簡単にyesと言っていただけない時もある。そういう部分を考えた時に、どうやったらうまくいくのか地域性もすごく出てくるし、そういった情報を持っているような首長との連携というのは非常に大事。こここではじめて『総合教育会議等を通じて首長~』という言葉が出てきましたので、総合教育会議というのは大きな柱を検討する場であって、具体的な中身をもっともっと下に降ろして、※インパクトが弱い表現なので、できたら首長及び首長部局※との連携と言うのがスムーズに進むような流れ、姿勢をどこかに書き込んでいただきたい。
26ページ、部活動について。皆様の議論を聞かせていただいて、位置付けや役割がもう少し整理される必要があると考えている。26ページに書かれている部活動指導員と言うのはスポーツ系の指導員が加配されると言う理解で良いか?文化部系はどうなるのか?全体のここの文章だけだとスポーツ系の指導員の加配と読めてしまう。もう少し平等に、文化部を含めた加配、支援の方向性を記す必要がある。部活動指導員の参画という表現が書かれているが、実際現場でご相談を聞いていると、どこから人を見つけて来たら良いのか?という話をよく訊かれる。あと、指導員の考え方や指導の仕方が、学校の方向性と合わないことを懸念される先生方がおられると聞く。なので、人材バンクの様なものの存在をにおわせないか、ガイドラインに基づいた研修を受けた方がなる、というようなことを書いていただけると、現場の先生方に安心されるのかな、と思う。
★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)
他になければ相原委員と吉住委員の確認について事務局よりお答えを。
事務局
相原委員の質問に対して。26ページの4段目、部活動の位置付けといたしまして現行の学習指導要領では『生徒の自主的・自立的活動である部活動については、スポーツや文化および科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等に資するものであり、教育課程外であるが、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意すること』という記述がございます。その数行下に記載があります通り『各学校が部活動を設置・運営する事は法令上の義務とはされていない』ですからまぁ任意で例えばバスケットボール部とか野球部とか、そういった何部を設置するかというのは各学校の判断であるということ。また、中心的な業務、例えば授業であるとか生徒指導であるとか、そういったことではない、ということは記載の通りでございますが、先ほど学習指導要領の記載にありました通り、学校の、ま、学校の判断で、学校が設置した、という場合には、やはりこれは学校の業務であると言わざるを得ないだろうという風に考えている。ということでございまして27ページ『なお~』以下のような記述になったと。
ただ、部活動は必ずしも教師が担う必要がないと。例えば今年の4月に部活動指導員というようなものを制度化いたしました。そこの代替の可能性については今後おそらく拡大していくんだろうと考えておりますが、学校の業務である、重ねて申しますと、ということは学習指導要領上も現状ではそういわざるを得ない。例えば部活動手当が出ておりますが、まさに学校の業務、ということで手当てが出ている。ということと、例えば事件事故が起きた時は公務災害の対象になるという可能性がある。こういったことからも、現状では…
★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)
相原委員なにか意見がございましたらどうぞ
●相原 康伸 委員(日本労働組合総連合会副会長、全日本自動車産業労働組合総連合会会長)
26ページで今ご説明いただいた通り、教育課程外である、もしくは教育課程との関連を留意される、もしくは法律上の義務とはされていないということで、部活動のポジショニングということを相当程度書き込んでいただいていますので、その点はクリアになってきている。ただ気を付けないといけないのは、全体の論調として、教員がやらなくてはいいものというふうには記載がありませんから、現場で言うと給特法のなかでやってほしい、もしくはそうあるべきだというふうに、現状の働き方を追認する論調になってはいけない。これは充分に注意して議論を進めるべき。定義すればするほどアンクリアな部分が出てくるというのは事実ですので、また給特法のところで準備をさせていただきたいと思います。
事務局
善積委員の質問については、運動部活動だけでなく文化部活動についても部活動支援の対象となるので表記に工夫をしたい。
★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)
よろしいですね。ここで一旦区切らせていただいて第3のパートへ。
-------パート3-------
4、学校の組織運営体制の在り方
5、勤務時間に関する意識改革と制度面の検討
6、「学校における働き方改革」の実現に向けた環境整備
●清原 慶子 委員(東京都三鷹市長)
まず4の学校組織運営体制のあり方について。ここの所の記述は管理職が校務分掌等のあり方について配慮をするということが強調して書かれてある。一つには16ページ、学校・教師が担う業務の明確化・適正化の基本的考え方の最後に、具体的な削減目標の設定を通じて業務の総量を削減することが重要である、「業務の総量を削減する」と明記されています。その環境を整備する管理職の役割は大きい。学校全体として量的な目安である業務量の削減や勤務時間をここで主体的に学校の管理職が教員の皆様と一緒に管理していくという役割、運営体制として明記した方が良い。具体的には教員のローテーション、サポートスタッフとの組合せ、土日の対応、平日の削減の組み合わせなど、ここで総合的に管理職がともに話し合いながら進めていく必要がある。それから三鷹市ではコミュニティスクールを基盤とした小中一貫教育をしておりますので、どうしても土日に地域主催のお祭りやイベントがある。子供たちが参加するのでどうしても校長や副校長や担任が出るという機会が少なからずある。しかし、いつも全部揃う必要はないと、地域の人も気付き始めている。したがってローテーションと申し上げましたのは、そういう適切な地域との連携の中で必要に応じて必要な校長や副校長や担任がでるというそういう組み合わせも役割にあるのではないか。
2点目、部活動の議論、25ページに先駆的な事例が紹介されている、『一部地域においては平日の一定時刻まで学校部活動、それ以降の時間や休日については保護者の運営による地域のクラブ活動に棲み分けて取り組んでいる例もある』と。
しかしながらここのところで私たちが配慮しなければいけないのは、地域格差が生じてはいけないということです。こうした地域資源があってしっかりと棲み分けが出来たり連携が取れる地域はあるかもしれないが、そうした人材が薄いところもあるかもしれない。そうしたときにこれは生涯学習あるいは障害スポーツの部門と連携を推しつつ、地域格差が生じないように市民の皆様のスポーツとあるいは芸術文化活動と学校の部活動が連携できるコーディネートを、やはり教委から皆様に働きかけていく、というようなことが。学校の組織運営体制に位置づけられるのか、教委の業務に位置づけられるのか、明確にしておく必要がある。
41ページに9月公表されたものや、これまで特別部会において出された意見が列挙されている。今後の取組に向けてたいへん重要なポイントが列挙されている。
まずは量で測れるものとして、業務量について一定の削減方向を示し、目標値もそれぞれが示していただくことが重要。しかしながら、直ちに時間外勤務をしなくて済むようになるかというと、まだまだ現実的には難しい。今回給特法についての議論がはじめられたことも大変有意義である。
前回の質問で時間外勤務手当を支払くことになればいくらくらいを実態調査から想定していますか、と伺いましたら直ちに計算してくださいまして、思い出せないような高額を示されまして、どきどきしているわけでございます。ただわたくしは塗油時間勤務を抑制するということは極めて重要なことだと思っていますし、そのことは必ず教師の皆様のライフワークバランスに結び付き、児童生徒の教育の質の向上につながると信じています。しかしま予算がかかることが明確になっていますので、ここにも41ページ最後に『給特法の存在をもって直ちに教師の荷重な過重な労働が現出しているわけではないのではないか。給特法制定当時の立法事情や他の職種との比較も整理すべきである。このような意見を踏まえて、教師の勤務の特殊性や児童生徒の学びの質を担保するために持続可能な勤務環境の在り方も考慮しながら、給特法の在り方も含む教職員の勤務時間等に関する制度の在り方については、引き続き議論を進めていく必要がある。』これはアンダーラインを引くべき重要な提案だと思っている。様々な観点から議論を進めていくべき。何よりも子供たちのために、学校教育充実のために、ここは極めて大事なポイント。
くわえて、適切な教員の確保はやはり明記した方がよろしい。残業時間を減らすのは当たり前だが、それによって今まで果たされていた教育の使命が減少してはいけない。東京都においては加配ということで特別支援教育、習熟教育、いじめや不登校など課題がある場合、そうした子供たちのために寄与したと思っています。でも、加配は定数では無いのです。基礎定数ではない。今回私達が本当に真剣に考えなければいけないのは基礎定数のあり方が問われていること。人件費はもちろん配慮が必要だが、教育の質の確保と言う事は 教師の時間の量的な削減と合わせて追求し続けないといけない。教職員体制の充実が課題として明記されると有難い。
●佐古 秀一 委員(鳴門教育大学理事・副学長)
1点め、33ページ、※各学校で考える、これを管理職にまかせるとかなり管理職の負担が増える、となると学校の公務の効率化をするためには、当面は管理職の評価、これは34ページでも触れられてありますが若干物足りない。というのはひとつは主観教諭が何のためにあるのか県によって明確でない。議論が分かれるところ。主観教諭の枠割の中に公務の効率化協働化の推進を含めた運用と、複数配置を含めた強化を明記したほうが良い。
2点目は教員でなくても良い仕事、効率化を図れる仕事は何か。しかしそれだけでは働き方改革に繋がるものではなくて、教員の手を離れたものをどうするか。『教職員及び専門スタッフ等~』の項目があるが、『教職員及び専門スタッフ等、学校指導・運営体制の効果的な教科・充実』では曖昧。効率化を図ったうえでやはり足りない人間は教職員定数も含めて確保するということ、そうなるとここは『教職員及び専門スタッフの確保』というように明記してほしい。
もうひとつは『適正な勤務時間管理の実施や業務改善・効率化への支援』だが、議論としましては仕事の効率化を図る、それからそのことで教員としての働き方の上限の時間を設定する、その上に立って3番目には小学校中学校含めて、教員の勤務時間の上限をある程度※なかなかはっきりしてこないので、そこははっきりしていただけると。
●青木 栄一 委員(東北大学大学院教育学研究科准教授)
34ページ、さこ委員のご発言にも重なるが、やはり管理職の長時間勤務の見直し、特に副校長・教頭の長時間勤務はデータからもはっきりわかっているので、例えば加筆していただけるのであれば、このような意見を入れ込んでいただければ。
38ページ、研修は確かに大事と思いますので、これからの議論をより強調するためには、研修の充実を図るとありますが、ここも「働き方に関する研修の充実を図る」と明記した方が良いです。やはり根付くまではしつこいほどに協調を重ねていった方が良い。42ページ、今後の議論にゆだねるということで発言を受け止めていただいて、もしも加筆の余地があるのであればお願いしたい。ここでいう環境整備というものが幅広な意味だとすると、国や各教委における勤務時間の特定把握というのがやはり大事、そいういったものは定期的に調査すべき。調査機能をしっかり発揮して行くべき、と記載してほしい。
●天笠 茂 委員(千葉大学教育学部教授)
みっつ。
まず青木委員からもご指摘ありましたが34ページのところ、管理職における管理云々と書き換えたことは評価したいと思うが、全体を通して管理職という言葉ですが、丁寧にみていくと教頭副校長というものと校長はずいぶん実態としては違う。で、教頭副校長の在り方こそ、ある意味で改革のキーパーソンだという言い方もできなくはない。要するに教頭校長の働きぶりを展開していくとか、※自体が、全体的な状況等を改善していく可能性を持っているのではないか。そういう点では教頭副校長の存在をしっかりと意識する、という意味で管理職云々と書き加えたことを評価するとともに、校長教頭をもうちょっと浮かび上がらせてよいのではないか。
次に2点目。39ページ学校評価、第3者評価、教育委員会評価との連動についえ書き加えられたことは評価したい。そのうえでこれは書き加えたことを今後是非行政の施策として生かしていただきたい。私の認識ですと学校評価における第3者評価がとても中途半端、いわゆる自己評価・学校関係者評価・第3評価というのが、どうもうまくこの国の現状はなじみきれていない。学校評価の実効性を高めるということで、文科省の方ではかなり力を入れてこの間やってきたと言うふうに捉えているが、予算的措置をみると撤退したように見える。そういう点からすれば、今回を契機にもう一度学校評価のガイドライン等々含めて改善を図っていく、改めて学校評価政策をあらためて見直してほしい。
最後に42ページ、小学校の英語教育に対して英語専科の充実を明記した事は評価したい。こ今小学校の関係者の立場からすると、この政策の実現はある意味で言うと負担感を改善していくということにおいてひとつの方向性として大変重みをもっているのではないか。予算的措置が難しいという部分はあるかとは思いますが是非これ拡充して進めていただければ。
●相原 康伸 委員(日本労働組合総連合会副会長、全日本自動車産業労働組合総連合会会長)
40ページ、『このような状況を踏まえ、文部科学省は、公立学校の教師の長時間勤務の改善に向け、業務の総量を削減するにあたり、勤務の特殊性にも留意しつつ、勤務時間に関する数値で示した上限の目安を含むガイドラインをs区急に検討し、それに実効性を持たせるための方策も併せて示すべきである。』ここに加筆をご検討いただきたい
「業務の総量を削減するにあたり勤務の特殊性にも留意しつつ」と記載がありますが、この間議論をしてきたのは勤務の特殊性は勿論ですが、労働時間の長さ、長時間労働等、ボリュームの、量的な現状についての言及や、書き込みもかなりございます。一方でやや不足感があるのはなぜ長時間労働になっているのかという背景、もしくは質的な現状・要因、この点についてここに記載できないかと。勤務の特殊性及び超勤4項目以外の業務を勤務時間外に行わざるを得ない実態が現実にありますので、ここは記載いただけないか。今後の議論の展開上大変重要なことだと思います。ボリュームはずいぶん書いていただきましたが、超勤4項目以外の業務を時間外にやってる現状が長時間労働の背景にあると、その背景を念頭に置きますと、『はじめに』のところで今回働き方改革の理念を議論されましたが、ガイドラインで持つかどうかが大変心配になります。
今回はオールジャパンで働き方を変えていこうと大変な大改革が日本で起こっているが、その中では精神論であるとか、できれば守った方が良いガイドラインとかいうことではちょっと追いつかないですね今回正直に言うと。したがって法的拘束力を持つ基準を早急に検討するということが不可避じゃないかと思っていまして。ガイドラインに一段空けた法的拘束力を持つ基準の検討が必要なのであるとの記載をご検討いただきたい。
もう一点、41ページ『持続可能な勤務環境の在り方』ということで記載いただきました。包括的な表現になっていますので、今後の議論を呼び起す上では貴重な表現。一方で前回のところで申し上げたとおり、国立大学付属小中学校の教員にはかつては給特法は適用されましたが、 法人化以降は適用されていません。それらなども、今回考えるうえでのひとつのポイントになろうかと思っております。したがって持続可能な勤務環境の在り方を考慮する中で、こういうこともあるんだということは、この下の3行に書けないなら、上の〇の意見に変えてください。こういう意見もあったと。
もう一つは前回申し上げたことだが「単純に給特法のパーセンテージどうこうではなく、専門家から成るチームを作り、中教審と並行して走っていくことができるのではないか」と申し上げたが、なぜ記載が無いのかお答え頂きたい。
●川田 琢之 委員(筑波大学ビジネスサイエンス系教授)
これまでの中でも中間まとめ案について修正のご提案等ご意見頂きましたが、私の個人的には35ページ以下5番の項目を中心として、今後検討すべき点が5番などの点はたくさんあるだろうということで、ご意見コメントと言うことで※※※
※※※
この部分については本格的な検討はこれから、ということが確認される必要がある、あと、色々課題がある中で、勤務時間労働時間の長さについて適切な歯止めをかけていくことが最も大事だ※※※
その上で※中間まとめ案に書かれている事についてそのような観点からより若干細かい部分に立ち入る部分もありますが、コメント的なことを挙げておきたいと思いますが、一つは、これまでの議論の中でも出てきた、学校の業務に関わる概念とか、学校の業務を減らすという考え方、あるいはその※、それと個々の教員の勤務時間あるいは勤務時間も含めた※の概念、基本的な概念の整理も含めて、明確にしたい議論を呼び起こし進めて行くことが必要。そういった観点からコメントしたい点があるのですが、ひとつあげるとするとたとえば38ページ加筆部分、学校閉庁日は先ほど挙げた概念の中では学校の業務に関わる概念だと思います、基本的にはある日を決めて学校の業務はやらないということだと思いますが、年次有給休暇というのは基本的には教員の労働義務があるということを前提に個々の教員が※することでその日の労働義務がなくなる制度であって、労働義務があることが前提。例えば今あげた学校閉庁日というのを年次有給休暇という制度を使って実現していく、ということであれば学校が※個々の教員が、年次有給休暇制度というのは個々の教員が※制度である※具体的な制度にしていく。若干細かい点ではありますが※。
今日議論になった部活、学校の業務であるということと、教員が実際にそれをやった場合に、勤務時間の概念としてどういうふうに位置付けられるのか、ということが大事※
もうひとつは先ほど相原委員がまさにおっしゃった点でもあるが40ページでガイドラインという言葉が出てきます。ガイドラインを作るということは非常に重要だが、※の観点からはベースになる法律の内容がどういうものになるのか、法律とガイドラインの役割分担がどういうものになるのか、というのが今後検討の課題。繰り返しになりますがそういったことが検討課題になるということを確認したうえで今回の文言に関しては私自身はこれで良いと思っています。
●妹尾 昌俊 委員(学校マネジメントコンサルタント、アドバイザー)
大きく2点申し上げます。
一点目、42ページ環境整備に関係する事。清原委員からも基礎定数の在り方が問われている発言がありましたし、この部会では教師一人当たりの持ち時間数が特に小学校では非常に多い、過酷であると、中学校でも多いですが、さんざん指摘されているところである。膨大な予算が関係することですので、ここに書き辛いですとかもっと検討が必要な部分があるでしょうけど、ここに書けないのであればせめて来年度以降この部会でもさらにどうすればもっと良いのか、給特法の見直しだとか議論も大事と思いますが、同時に教員定数の※算出根拠も含めてもっと議論しないといけない。こういったことは理想的には書いてほしいが、来年度以降是非議論していきましょうというのは皆さんに問いかけたい。
7ページ目の、『「学校における働き方改革」の実現により教師は“魅力ある仕事”であることが再認識され、教師自身も誇りを持って働くことができるようになり、それがひいては児童生徒の教育にも良い影響として還元されるものと考える。』ということがあり、これは反対するわけではないが、ただニュアンスとし僕は教師自身が誇りをもって働くというよりは、誇りはすでにあるんじゃないかなと、例えば教職として非常に踏み込んだ大事な仕事をしているという心は皆さん持って働いてらっしゃると思うんですよ、で、教師に必要なのは時間と自信と生活上の豊かさ。そういったものが必要ではないかなと。つまり時間が無くて授業準備を充分できない、自信がないままに授業をせざるを得ない、そういった環境にありますので、そうでない方もいらっしゃいます、いろんな方がいらっしゃいますが、そういった方もいらっしゃいますので、僕は誇りというよりも時間・自信・生活上の豊かさ、むしろそういったものを高めていくための働き方改革。ここは環境整備の施策と併せてもう少し考えていただきたい、時間がないのでこのままということであれば、そういう趣旨も議論したいということは残していただきたい。
もう一つ、管理職のリーダーシップについて38ページ、管理職の育成、登用、評価の記述について反対しているわけではないが、やはり大事なので引き続き議論をしていきたい。と言いますのは役割分担を見直しましょうとかこういう行事・業務をやめましょうと言うと、やはりどこかで揉めます。職員室、保護者、地域、OBからも反対が起こる。そういった、揉めたり衝突が起こる事を、誰がリーダーシップをとって進めていくか、これが働き方改革が絵に描いた餅になるかどうかの大事な分岐点。方針を決めて説得をしていく、校長先生はつらいかもしれないけど頑張って貰わないといけない。あと実務だとか、規制だとかを整備するのは教頭先生が出来たり主幹教諭が出来たり一部事務職員ができたりもするでしょう。なのでリーダーシップひとつとってもいろんなリーダーシップの取り方や領域がありますので、引き続き議論をしてより実効性の高いものにしていかないといけない。合わせてそう言った期待をするのであれば、そう言った方々への処遇を良くしていかなければいけない。教頭のなり手がいないという地域もございます。要は責任だけ持たされて処遇が大して変わらないようではダメ。そういった重い責任、衝突もしかねないところを頑張っていただく方には然るべき処遇も含めて議論していただきたい。
★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)
よろしいでしょうか。三つ目のパートはこれで区切らせていただいて、最後に残されたものがあれば意見交換したいと思いますが、先ほど相原委員から加筆の要望に加えて前回意見としてだした専門家を交えたワーキンググループ設置への記述がないのはどう言う理由か?という質問あがったが、あとで事務局で答えてもらうが、部会長として1月以降の議論をどうしていくかはまだ事務局と意見交換できていない。個人的には勤務態勢や給特法のあり方を検討する際に労働法はもちろん地方労働法など専門的な知見が不可欠、この部会で共有した上で勤務体制の在り方給特法の在り方等々は検討していくべき。専門家を交えたワーキングを作るのは一つの案かと私も思う。ただ部会長と事務局の間で1月以降どうするか検討できていない。時間的な問題もあるのでどのような手法で専門家の知見を活用しながら部会としての議論を進めていくかはまた事務局と踏み込んで整理したうえで1月以降の部会の進め方についてはご提案させて頂く。部会長の思いとしてはそういうようなことで今回はこの中間まとめに1月以降の部会運営の在り方を書き込めなかった事情があったので。
事務局の方でこの点なにかご回答できることがあるか?
事務局
小川部会長にご説明いただいた通りですが、当然今後の議論に専門家に加わっていただくことは事務局としても必要と思う。この部会と関連させながらすすめて行くので、部会の外に組織を設置するのか、この部会の中で専門知識を有する人を加えてやるのか。
★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)
全体を通して発言しそびれたり忘れたことなどあれば2、3。発言者は手短に。
●田野口 則子 委員(横須賀市立野比小学校長)
学校運営協議会制度のことについて。努力義務が科されてどこの地域でもコミュニティスクールの導入が進んでいるが資料57ページにもあるがまだ11.7%であったり学校設置者であっても21.1%しか導入が出来ていない状況。学校の働き方改革を大きく進めるうえで学校運営協議会が地域や保護者、多くの方に学校の在り方を理解していただける素晴らしい場であると、 それこそが学校を支援していただける場であるというような話が煮詰まってきている状況だと思いますので、ぜひぜひ、なぜこれまで進まないのか、どういう形でコミュニティスクールを導入していけばこの働き方改革が推進出来るのかということを検討の課題に今後もなっていけばよいと感じている。
●清原 慶子 委員(東京都三鷹市長)
濃厚な議論がされてきたことに感謝したいと思います。改めて中間まとめ、幅広い皆様に知っていただきたいなとつくづく思います。学校における働き方改革というのはもちろん主たる働き手である教員の皆様が新しい学習指導要領の実践にむけてどれだけ質の高い教育ができるかが重要な課題であると思うが、2点目に事務職の方も事務の効率化やICT化も含めて議論されたのは意味があると思っています。
3点目にSCやSSWをはじめこうした多職種の皆様によって今の学校は支えられ充実していると思っているので、そうした皆様とのちーうワークや連携についても議論されたということは意義があり、こうした皆様の働き方もテーマだと思います。
4点目、コミュニティスクール、学校運営協議会等、含めて、まさに保護者、地域の皆様が教職員と一体になって子供たちの教育を進めていくという形のなかで、真の学校における働き方改革が推進されるものと信じています。そういう意味でそうした推進の在り方、ということがさらに幅広く周知されるとありがたいなと思っています。5点目に教員の処遇には触れざるをえない、象徴的な給特法の課題も含めて、安全に安心して教職員の皆様が働いていただけるための※定数の事も申したが、それ以外にも色々な視点があり、それが今後の課題かな、と思います。
最後にいずれにしましても子供達にとって学校は重要な育ちの現場であり、学びの場であり、そして人間関係を深めることによって成長する大切な場です。そこの働き方改革を子供達に理解して貰うにはどのように発信していけばよいか、ということも考えながら、この中間まとめの到達点に感謝しているところです。中間ですからまだまだ先があると言う事、皆様とご一緒に前進していきたいです。
●川田 琢之 委員(筑波大学ビジネスサイエンス系教授)
先ほどの発言の捕捉で一点だけ。今後本格的法制度的な検討をする場合には、検討の前提となる現状の分析問題点の把握、に対しても法的な切り口という観点からあらためて検討すべき点があるだろう。
●妹尾 昌俊 委員(学校マネジメントコンサルタント、アドバイザー)
2点申し上げます。
1、20ページの一部業務改善について追記されている。働き方改革が広い概念だが、地道、地味な事も大事にしている。思い切ったところにメスを入れましょうこれも大事ですが、地味な事も着実に進めていかないと、こういうことをすっ飛ばして何か議論ばかりしてもいけない。これは学校だけでなくて教委や外部も協力しながらしっかりやって行くことは強調したい。
2、全体を通して分業と協業、今まで日本型教育の良さであまりにも教師が抱えこんできた、これは良さもあるんですが、9割以上は教師から、学校から離していこうと書かれている。ただここと協業といいますか、しっかりコラボレーションしたり、協力体制を敷いたり、チームワークを良くしていこうということが等閑になっていまってはいけない。矛盾したことを言っているようだが、チームワークを阻害するような働き方改革であってはいけない。具体的に申し上げると気の利く人、仕事のできる人だけがすごく過重労働になって損をしたようになる学校運営ではいけない。現状としてはそうなっている学校が少なからずあります。なので、分業しつつ協業をやっていく。個業過している学校の組織面の在り方を見直さないといけない。そういったマネジメントを含めて今後議論をしていくべき。
★部会長 小川 正人 委員(放送大学教養学部教授)
これで終わりにして良いでしょうか、ありがとうございました。多くの委員から修正のお願いから始まって、1月以降への議論で留意すべき意見、等々いろんな多岐に渡っていただきました。部会長としては今日頂いた意見をすべて中間まとめにまた書き込むというのは正直いろんな意味でしんどいので、次のようにさせていただく。
ひとつは1月以降の論点に関するご意見について、可能な限り中間まとめに加筆。ただ1月以降の論議で深めるべき課題や事項についての発言は中間まとめに書きこむことについてはまだ議論されていない、部会長としてはそれを中間まとめに書き込むのはしんどいですので、1月以降の議論に関わる課題や事項については1月以降の議論をやりながら最終答申の方できちんと書き込むということで。川田委員の指摘で私もずっと思っていたが、法的な概念について厳密に整理して議論しているわけでなく、曖昧な部分やある意味不正確な部分があったと自覚している。勤務時間ひとつとっても定義がありますから、1月以降は法令をベースにしながら議論していくわけですので、概念の整理等等については今回の中間まとめでは訂正を加えないというふうにさせてください。1月以降は基本的な概念など確認させていただければ。。
以上のことを踏まえつつ、どのように中間まとめに書き込むかについては部会長の私に一任して頂ければ有難い、良いでしょうか。今週15日に小中分科会があるので、そこでこの中間まとめ案を議論していただくという手続きに入る。ありがとうございます。
論議の締めくくりとして、部会長として一言、お礼とご挨拶。
委員の皆さまにおかれましては7月に第一回がスタートしわずか5か月という短い期間でしたが、今日を含めて9回審議を重ねて、予定時間をいつも超過する様な非常に闊達な議論をありがとうございました。学校の教員の長時間勤務とか働きかたについては既に10年前の勤務実態調査以降、社会的にも注目され問題とされてきた。様々な場で検討されてきて、必要な対応も国レベル、教委レベル、学校レベル、それぞれの長年の課題であります。今回の教員の勤務実態調査でもその問題の深刻さが改めて明らかになりましたが、私としては教員超過勤務の問題については今度こそ解決するという強い決意で議論を進めてきております。中間まとめは、膨大になった教員の業務量を大幅に削減する方策を中心に議論したが、まだ給特法をはじめとする勤務時間の管理や勤務体制の在り方など、今後に積み残した課題もあります。
課題も多くありますけれど、今回の中間まとめに込めた理念、考え方、思いについては教育関係者だけでなく広く社会の皆様にも共有していただきながら、未来を担うこどもたちのために真に必要な指導に学校や教員が専念し、時間とエネルギーを注力できるよう、それぞれの立場から取り組みを進めていただけることを願っています。最後に文部科学省におかれましても、今回の中間まとめを踏まえたうえで、早急に緊急対策をまとめていただき、中間まとめで示された業務量軽減をはじめとした諸方策が実効性あるよう、学校における働き方改革の取り組みをしっかりと進めていただくことを強く期待いたします。1月以降の審議でもよろしくお願いいたします。
事務局
次回の審議会日程については年明けにに折って連絡する。
以上
中教審 関連コラム
リンクツイート
12月12日に行われた 中央教育審議会初等中等教育分科会 学校における働き方改革特別部会(第9回)傍聴の記録を公開いたいました。
— 教働コラムズ (@kyodo_columns) 2017年12月15日
中間まとめ(案)についての各委員の意見等。
年内の審議はこれで最後の模様、一月以降の日程は年明けに追って連絡とのこと。
https://t.co/ZMHlVG2Y2p
中教審 傍聴の記録(第9回)より
— 教働コラムズ (@kyodo_columns) 2017年12月26日
天笠委員『「教師の日々の生活の質を豊かにする」と言うのも、異論はないが、私はもっと強調して良いのではないかと思う。言うなれば教職にかかわる教師の人生そのものを豊かにすることが、様々なことにおいてポイントとなってくる。』
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中教審 傍聴の記録(第9回)より
— 教働コラムズ (@kyodo_columns) 2017年12月26日
相原委員『前回わたくしは「部活動の指導が教員の本来業務でないことを明確にする」必要があると申し上げた。(略)教員の本来業務でない理由を明確にしない理由がもしあれば、そこを教えて欲しい。』
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中教審 傍聴の記録(第9回)より
— 教働コラムズ (@kyodo_columns) 2017年12月26日
相原委員『精神論であるとか、できれば守った方が良いガイドラインとかいうことではちょっと追いつかないですね今回正直に言うと。したがって法的拘束力を持つ基準を早急に検討するということが不可避。』
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中教審 傍聴の記録(第9回)より
— 教働コラムズ (@kyodo_columns) 2017年12月26日
小川部会長 年内議論終了の挨拶『中間まとめは、膨大になった教員の業務量を大幅に削減する方策を中心に議論したが、まだ給特法をはじめとする勤務時間の管理や勤務体制の在り方など、今後に積み残した課題もある。』
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中教審 傍聴の記録(第9回)より
— 教働コラムズ (@kyodo_columns) 2017年12月26日
妹尾委員『何度も申し上げているが、人事に関することまで踏み込まないと現場はかわらない。具体的には採用、管理職登用、評価、処遇。(略)人事に関係しては、事務職員さんに対する期待が大きいが、その期待と処遇のアンバランス。』
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中教審 傍聴の記録(第9回)より
— 教働コラムズ (@kyodo_columns) 2017年12月26日
清原委員『ボランティアやサポートスタッフは重要だが、アレルギー対応や部活の引率などについてはきちんとした責任を取れる形について、提案の萌芽がある。もちろん適切な責任をとれる教職員の定数拡充のほうがまず議論されても良い』
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中教審 傍聴の記録(第9回)より
— 教働コラムズ (@kyodo_columns) 2017年12月26日
天笠委員『管理職という言葉ですが、丁寧にみていくと教頭副校長というものと校長はずいぶん実態としては違う。で、教頭副校長の在り方こそ、ある意味で改革のキーパーソンだという言い方もできなくはない。』
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中教審 傍聴の記録(第9回)より
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相原委員『前回のところで申し上げたとおり、国立大学付属小中学校の教員にはかつては給特法は適用されましたが、法人化以降は適用されていません。』
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