部活問題座談会@横浜 2017.3


議事内容

議事トピック

 

① リアルでの活動について

→超職員会議について

 

② メディアへの働きかけについて

→新聞掲載、TV取材等

 

③ 教員の業務量について

→顧問を持たないことで見えてくるもの

 

④ 教員の生活について

→家族の視点から

→民間企業の視点から

 

⑤ 教育誌の部活動特集編集にあたって

 

⑥ その他内容

・部活動に疑問を持つに至ったそれぞれの経緯

・部活動のこれから

学校主催の外部委託?

学校から切り離す?

部活問題対策プロジェクトの方針(段階を踏む)

・部活問題を提起するポイント

教員の就労問題として

生徒の学校拘束時間

 

 

議事まとめ

 

●部活動に疑問を持つに至ったそれぞれの経緯

・もともと競技が好きで部活にも前向きだったが、実際の現場はあまりにも負担が大きかった。

・専門でない競技の顧問になることで、生徒が不利益を被るのがかわいそう。皆が不幸。

・男性教員は部活を持ち、女性教員は持ちにくい傾向のある学校で、ジェンダー観に違和感を持った。それは受け入れがたい苦痛だった。

・教員の負担は部活だけではないが、明らかに違法である部活から切り込むことに改善の可能性を感じている。

 

●部活問題における教員の辛さは2種類

まず被害者として時間的・金銭的・精神的負担を被る。そして負の連鎖を担う加害者として。本意でないにしろ、部活顧問を命じる立場であったり、顧問の仕事を振る立場であったり、生徒に部活を強いる立場であったり。

 

●リアルでの活動について

・超職員会議などのイベントにて数名のtwitterアカウントやメディア関係者と繋がる。このようにリアルで同志と接触することが求められる段階に来た。世論はメディアで作られる。個人・組織レベルでメディアへアプローチしたい。

・本間さんのHPや内田良先生との取り組み→サイト拝見

・今後座談会を企画するにあたっての場所の確保や費用について。超職員会議は教授だからできることがある(研究業績になる、大きな会場の確保が可能、学生の手伝い)

・部活問題対策Pは対行政の希望の星である。

 

●私立と公立の違い

待遇や設備の違いから、学校対抗の時点で無理がある。(追記:税金から成る私学助成金が部活動に注ぎ込まれる、つまり一部の生徒(部員)のためだけに使われている現状があまり知られていない。)

 

●ニュージーランドの事例

学内に生徒と完全にシャットアウトされる教員休憩室がある。

生徒の下校に混じって帰宅する教員の姿が見られ、それが当たり前の風景。

保健室と事務室の機能を兼ねたような場所があり、生徒の相談を受け入れる体制が整っている。

経済協力開発機構(OECD)調査による日本の学校の特異性

 

●部活は教育課程外であること

教科は教育課程内であるために上限があるが、教育課程外である部活はどれだけ過熱しても制限が無いことが問題。

 

●HPについて

・自分たちの部活問題への取り組みが実るのは数年後(数十年後)になる。対策Pは対行政への長期的・段階的はたらきかけである。なので、HPでは今現在苦しんでいる人に対して、想いの受け皿となる役割が求められるのではないか→「部活問題相談所」として事例を集めつつ、本座談会参加者が(可能な範囲で)返事を返していく。

・ワークライフバランス全般の大きな柱のひとつとして部活を扱う。相談によって「共感」を得ること。

 

●これから私たちにできること

・部活に問題意識を持っている人のあいだでも様々な着眼点があり、意見がぶつかることもある。同じ志のもの同士であるから建設的に議論することが望ましい。

・本座談会に参加したそれぞれがまた各地で同様の場を設けていけば、リアルでのひろいコミュニティを形成することができる。その情報を共有することも大切ではないか。

・リアルで会って語り合うだけでも、いままさに苦しんでいる教員にとっては精神的な救いになるかもしれない。

・論理的な考えや行政の動きを述べたブログなどはすでに優れたものがあるので、私たちは行き場のない感情や思いを受け止めるような場をつくる→座談会、HP、skypeでの相談など。

・bukatsu問題の英語圏への発信→まずはホワイト先生の発信をRTすることから。

 

●ことば

「自分の子を部活に入れてはならない。絶対入れない。守らなければならない。」

「教員も人間だもの。」

 

●次回座談会メンバーに伝えたいこと

1.感情的なアジテーションは、ほどほどにすること。2.仲間割れをしないこと。3.困っている人が声をかけやすい環境をつくること。