私は今年度、部活動顧問を辞退しました。
昨年度末の人事希望票の備考欄に「全員顧問制に反対です。ただでさえ本務が膨大で日々数時間の残業を余儀なくされているのに、本務でない部活動業務をする余裕はありません。もしも職務命令するのであれば、勤務時間内のみ引き受けます。委嘱であれば、部活動顧問はお断りします。」と書きました。
後日、校長によばれ、以下のようなやり取りがありました。
校長(人事希望票の備考欄について)「あんな事、書くなよ。」
私「・・・」
校長「あなたの気持ちは分かっているから…。」「よろしく!」
私「・・・」
こうして1回目の面談は終了した。
後日、再び校長によばれ、以下のようなやり取りがありました。
校長「部活動のこと。」「〇〇部(某文化部)副顧問に名前をいれておいた。」
私「以前、お伝えしたように部活動顧問はお断りします。私の気持ちは変わりません。」
校長「副顧問でもダメ?」
私「はい」
校長「職務命令する気はない。」
私「・・・」
校長「勤務時間内ならば引き受ける?」
私「自治体にも確認しましたが、部活動顧問は、職務命令できるものではありません。」
「顧問になれば、《勤務時間内だけ》というのは、生徒や保護者には、通用しません。」
校長「・・・」
私「自分の家族・健康・時間のために顧問はお断りします。これは私の信条です。」
校長「わかった。わかった。」
時間にして3分程度のやりとりで、私は次年度部活動顧問をしないことになった。
年度が変わり、4月最初の職員会議で、部活動顧問が校長から発表された。その後の質疑で、年配職員から以下のようなやり取りがあった。
年配職員「一人で複数の部活動を持つ中、顧問に名前の入っていない人がいる。部活動は教育課程外ではあ
るけれど、生徒指導上、重要なものであるし、部活動指導は生徒指導部の管轄なのだから、全員
で顧問をするべきではないか。」
校長「交渉はしましたが…。」「世の中でも、部活動がブラックといわれています。このような人事配置にな
ったことは仕方のないこと。」
部活動とは、してもしなくてもよい余暇活動です。
部活動顧問業務が、職務であるという根拠はどこにもありません。
もしも職務だとすれば、顧問の辞退は、処分の対象になるはずです。しかし、誰も処分されていません。
生徒も教師も、部活動をしたければ適切な範囲の中ですればよいし、したくなければする必要はありません。
明言しておきますが、部活動を生徒や教師に強制することは、人権侵害です。
朝練や土日の活動などのほか、PTA会費を部活動に充てるという公正でないお金の使い方もあります。こうした部活動の肥大化が、生徒と教師と家庭を疲弊させています。文科省がいうところの本来の部活動の在り方から大きく逸脱しているのが、現状の部活動制度です。
コラム「部活顧問拒否と処分~管理職との会話から~」
— 教働コラムズ (@kyodo_columns) 2017年5月1日
もしも職務だとすれば、顧問の辞退は、処分の対象になるはずです。しかし、誰も処分されていません。
明言しておきますが、部活動を生徒や教師に強制することは、人権侵害です。https://t.co/cvWiyTYkP5
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