中学生は部活に全生徒が加入させられるうえ、ほとんどの中学校で中学生スポ少・育成会活動・保護者会練習などと様々に呼称されている社会体育的なものにも学校部活に連動して加入させられる岩手県一関市に住んでいる。部活全員加入をやめたうえで、先生は中総体と同新人戦にだけ帯同することにし、日常の練習や練習試合・諸々の大会参加はスポ少などに任せて青天井でやってもらえば良いのではないかと思っている。
少子化の進行とともに一関市内各中学校も在校生数はじりじりと減ってきて各中学校の部活は一般的な種目を揃えられなくなってきている。文化部が1つも無く2つか3つの競技に全生徒が振り分けられている学校もある。教員も学級減に合わせて減員されており、教員の競技経験と配属校の部活とのミスマッチも多い模様だ。中学校で部活加入が全員強制なのは岩手県では当たり前になっていることなのだが、私が住んでいる一関市や近隣の平泉町・奥州市では部活に連動して半強制参加のスポーツ少年団・部活動育成会・保護者会練習がある中学がほとんどなので、不本意な種目なのに無休日長時間練習を強いられている生徒がいるはずだ。部活目的で越境通学している中学生も少なからずいる模様でもある。統合が進んでいくとしても2学級の学年があれば統廃合を検討しなくて良いとの文科省指針が出されており各学年40人前後で1~2学級、全校で120人前後4学級程度の中学校が多数残っていくものと思う。学校単位の部活は競技数・文化活動とも益々減り、教員の競技等経験とのミスマッチも拡大するだろう。
総合的地域スポーツクラブがスポ少や育成会を内包し、小中学校の学区を越えて中高生に門戸を開き、多種目のスポーツクラブを個々人の趣味嗜好に応えて共存するものにはできないだろうか。小学校の陸上で頭角を現しても陸上部がある中学校は無い模様だし、小学校の課外活動で管楽器を始めさせられて吹奏楽祭や夏祭りに出演させられても学区の中学にブラスバンドが無い地域もある、合同チームで中総体・同新人戦に出場することが珍しくなくなってもいる。それならば、各校では部活動の役割を総合的地域スポーツクラブに委ね、中総体・同新人戦は合同チームで出場することで中学生を取り込み中核にしていくことも総合的地域スポーツクラブの組成に役立つのではないかとも思われる。こうするためには総合的地域スポーツクラブを複数の中学校区をエリアにするなどの工夫は必要なので小学校単位・中学校単位で組成している一関市内のスポーツ少年団・育成会活動・保護者会練習などが折れてくれるかどうか、母校の部活強化を思って設立・維持されているだろうことを思えば難しい面もあるだろうが、発想の転換が必要な局面でもあると思う。ブラスバンドやコーラスをやりたいという生徒が小規模校にもいるだろうから総合的地域スポーツクラブと同じエリアの中にある大きい学校にあるブラスやコーラスを核にした合同クラブを作って参加させてあげることも同時にやってほしい。市中心部からほんの数キロのところにある各学年70人規模の中学でブラスもコーラスも無い学校すらある。
学区を越えて練習に通うことや部活のみであれば抑制的であった遠征や夜間・休日練習に抵抗がある(物理的事情も想定)生徒や家庭の考え方も出てくるだろう。そのためにも中学・高校が全員部活動加入強制はやめていただく必要もある。リトルシニア・ユースサッカー・ユースバスケ・フェンシング・一輪車・ダンス・武道・水泳・ゴルフなど中学入学とともに断念・中断することなく続けてほしいとも思う。ピアノ、バイオリン、声楽等近い将来音大に進みプロなり専門の職業を希望するならば、それらのレッスンに専念することが許容されてもほしい。
ちなみに岩手県の中学部活の異常性は ➡こちらのヤフトピ で晒しものになったことが…
以前、岩手県や一関市の中学校がナゼ全生徒に部活加入を強いているのか、岩手県教委と一関市教委に問い合わせ、回答をいただいている。合点のいかない回答ばかりだったけど。各リンク先で紹介しているのでご覧いただきたい。
・➡岩手県教委の見解「県教委として、部活動参加に関して、全員加入を強制した経緯はございません」
・➡同県一関市教委の見解①「市教育委員会として部活動への参加を強制している事実はありません」
・➡一関市教委の見解②「部活動に必ず所属させることとするかどうかは、市教育委員会で一律に定めることではなく校長に委ねて具体に対応することとしております」
県教委も市教委も「強制」の指示をしていないのにほとんど(たぶん全部)の中学校が全員加入になっているのはナゼなのだろう?文科省学習指導要領に抵触することがまかり通っているのはより優先される組織的意思決定と指示命令系統が存在しているのだろうか?一介の保護者には理解しがたい、中体連・校長会ラインだろうけど。
コラム「部活一体型社会体育等にほぼ全員参加なら部活も社会体育等も総合型地域スポクラで内包できないか? 」
— 教働コラムズ (@kyodo_columns) 2017年5月9日
文科省学習指導要領に抵触することがまかり通っているのはより優先される組織的意思決定と指示命令系統が存在しているのだろうか?https://t.co/S2xBDCPXoZ
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