我が家そのもの

匿名

(中国 40代 教員家族・保護者)2017


 

私は、中学校保健体育教員(定年退職しています)の父を持ち、現在は長男・次男が中学生の保護者です。

先日、長男の部活動において色々と考えさせらた時にこのサイトを拝見し、我が家そのものだ!と感じました。

まさに、私は部活孤児で、母は部活未亡人でした。

父は、かつてどこの学校にもいた『厳しい体育の教員』で、常に運動部の顧問をし、休日は全く家にいませんでした。当然、遊びに連れていって貰った記憶もほとんど無く(数回学校について行っただけです)、そのくせ休日に生徒が家に遊びに来る。幼い頃は、一緒に遊んでくれる優しいお父さんを持つ友人が羨ましく、自分は将来絶対教員とは結婚しない!と思ったものです。

普段全く交流がないくせに、時折先生みたいに意見してくる父に、私は生徒じゃない!と随分反発していました。どなたかも仰っていましたが、良い先生だったけど良い父親ではないです。私が横道にそれず、真っ直ぐ?成長出来たのは、同居していた祖父母と専業主婦だった母のおかげです。

 

そんな私が親になり、保護者と言う立場になってみて、初めて昔父が保護者からかかってきた電話を切った後ぼやいていた『バカ親が!』と言う言葉の意味が理解出来ました。

決して自分はそうなるまい、先生を尊敬出来ない子どもに育ててはならない、と思い、先生に謝る事はあっても意見をする事がなかった私が、初めて意見してしまったのが『部活』の事でした。

このコラムを拝見するまで、部活動は学校教育の一環であると思っていました。長男の部活動には長年外部コーチがおり、若い顧問の先生よりも立場が上です。生徒の人数が多い事もありますが、勝利主義と言うか何処のクラブチーム?私立の強豪校?と言う様な扱いで、私が考える人間的成長をさせてくれる環境ではありませんでした。

顧問の先生に何とかして貰いたい、と言う保護者も多数おり、意見せずにはいられない!と動いたのですが…。違うんですね。自分が経験してきた事も含めて、ちょっと衝撃を受けました。

部活動を完全に学校と切り離すのは反対です。ですが、教員の立場から考えるとそれもあり…ですかね。そうなると、完全にクラブチーム化になり、ますます置き去りにされる子どもが増える。そうならない所が部活動の良さだと思っていました。教員の負担を減らしつつ、子ども達と向き合える部活動を…。難しい問題ですが、保護者としてはそう願っています。

 

長々と語ってしまって申し訳ありません。最後に…。

昔とは状況が全く違うので、私の体験は参考にならないかも知れませんが、不安に思われてるご家族の皆様、お気持ち良くわかります。御自分も仕事を抱えていたら尚更です。ですが、子どもはちゃんと親の背中を見ています。どうか、普段家にいないお父さんの存在を、大きいものにしてあげて下さい。良くも悪くも、私にとって父は『絶対的な存在』です。現在もわだかまりは残っていますが、それでも尊敬に値する存在です。そう思える様に育ててくれた家族に、本当に感謝しています。

 

皆様が、これが最幸だ!と思える人生を歩んで行けます様に。