はじめまして。なっとうです。現在は育児のため現場を離れています。数ヶ月後に復帰を控えています。
わたしは親譲りの仕事人間です。男性と対等に働ける職業への憧れが強かったわたしは、教員になってから、プライベートを犠牲にして働いていました。特に教科指導と学級経営にはやりがいを感じています。
と言ってもバリバリできて頼られるタイプではありません。校務や学年の仕事をしたり部活動に顔を出したり、さらに保護者への連絡、生徒指導の報告書類作成。あれよあれよと時間が過ぎ、退勤は毎日21時前後。やばい、明日の授業どうしよう。そして教科書持ち帰り。授業で集めたプリントはたまっていくだけ。成績をつける時期は日をまたいで働きました。仕事が多いのもそうなのですが、正直、仕事が遅い、というのが否めません。
高校教員の夫と結婚してからもそんな生活でした。夫のために毎日手料理? してません。掃除洗濯? してません。(文句を言わず家事を担ってくれる夫とパートナーになれて幸せです。えへ…。)
そんなわたしが仕事を休んで約3年。いよいよ復帰です。もう、不安で仕方ありません。
「毎日絶対18時までに退勤?」え、無理です。
「子どもと一緒に寝ちゃうこと確定じゃない?」間違いありません。
「もしかして:家庭崩壊?」可能性は否めません。
我が家は通勤距離の都合で毎日わたしが子どもの送り迎えをすることになっています。その他の家事育児については夫と協力して分担できるという環境ではあります(たぶん)が、家庭と仕事を両立できるイメージが全くわきません。
教員には、定時はあってないようなものです。定時後も行われる部活動、定時後でないと連絡の取れない保護者、定時後に起こる突発的な生徒指導、定時後に始まる会議。そして、定時後も働かないと終わらない仕事量。ある程度は仕方ないと思ってきました。
けれどこのままでは家庭との両立は無理です。我が家では食洗機さんやお掃除ロボットさんのお迎えを検討しています。どうしてもの事態にも対応できるよう、祖父母に協力を依頼し、ファミリーサポート等のサービスにも登録するつもりです。でも、なんていうか、そういうレベルじゃないんだよなあ。
子育ての間だけ周囲に頭を下げて乗り切るという方法もあるけれど、じゃあ子育てっていつまで?という問題もあるし、子育てが一段落した後は介護があるかもしれない。そんなふうにわたしが頭を下げた分の負担が若い先生方へ行って、その負担が次の世代を苦しめ続けるだけ。自分がよくても、それでは何も解決しないのですよね。
自分の仕事の遅さを棚に上げて言うのも気がひけるのですが、わたしみたいな、ふつーーーの教員がプライベートと仕事を両方楽しめるような、両方がんばれるような、そんな労働環境になってほしい。子育て中だからとか介護があるからとか関係なく。年齢も性別も関係なく。普通に夕方帰って、普通に晩ご飯を食べて、普通にニュースやドラマを見て、普通にあったかい牛乳でも飲んで、お布団で寝る生活を、職員室のみんなができるようになってほしいのです。教員の心身の余裕が、よりよい学校教育につながると思うもの。
そのためには、仕事内容の精選と効率化、役割分担が求められるでしょう。これは国レベル、自治体レベルで取り組むべき問題でももちろんありますが、個人レベルでもできることがあると思います。
わたしが取り組みたいのは、まず、単純に「声を上げる」ということです。例えば職員会議。ふり返ると今までほとんど意見を言っていないような気がします。ツイッターも新しい武器ですよね。次に、仕事を効率的にスピーディーに行う技術を身につけること。これはほんと、死活問題なので、ほんと、やばいです(語彙力)。
ツイッターではどんどん教員アカウントが増えていますし、マスコミも社会問題として教員の労働問題を取り上げるようになってきました。わたしもこの大きな波を作る水のひとつぶとして、意識を高め、自分のできることをやっていきたいです!
コラム「復帰を前に思うこと」
— 教働コラムズ (@kyodo_columns) 2017年5月1日
子育て中だからとか介護があるからとか関係なく。年齢も性別も関係なく。普通に夕方帰って、普通に晩ご飯を食べて、(~中略~)お布団で寝る生活を、職員室のみんなができるようになってほしいのです。 https://t.co/5JzW7oeEJT
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