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勤務初日に言い渡された部顧問

さとう 関東 20代 中学校教諭

 

 

 

たくさんの先生方の先頭にたって、自らを犠牲にしながらこのような提言をしてくださる方々が日本の教育界にいらっしゃるという事実だけで、私は教員を続けていきたいと思えます。

 

私は教員になりたくて、教育学部を出て地元では採用が少ないため縁もゆかりもない関東で教員になりました。

 

しかしそこで目にしたのは、「限界」を越える仕事量、質、不条理な理論がまかり通る教育現場でした。

 

私は採用の面接時に「どの部活でも持つことができますか?」と聞かれた際、「今までの音楽の経験をいかし、吹奏楽部を持ちたいです。運動部は経験がなく難しいです。」と答えて採用して頂きました。

 

しかし、勤務初日に部活担当の教員から「テニス部をお願いね。もう決まっているんだけど、いいよね?」と詰め寄られ、同じ部を持つことになった主顧問に「俺が主顧問になってるけど、副と交換してくれない?」と言われ、何がなんだか分からないうちにルールも知らないテニス部の主顧問をすることになりました。

 

三年目の秋、私は慣れない運動部の土日練習や月100時間超の過重労働がたたり、自律神経失調症になり休職をしました。

やっとクラスを持てたのに。私が夢見ていた合唱コンクールまであと二週間だったのに。私の授業が楽しいと言ってくれた生徒がいたのに。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

 

今、三年の休職を経てやっと復職をすることができました。でも体調は万全でなく、先生方に迷惑をかけながら仕事をしています。

 

私のような人が一人でも助かるよう、この提言に賛成します。