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教育に悪い教員の働き方

 

教員の働き方を見て育つ生徒たちは、将来どんな働き方をするのだろうか。

時間厳守、休むことは罪悪、と教え込む教育のあり方は、

働き方改革の流れに逆行していないだろうか。

 

ときにニュースなどで、時間をきちんと守り礼儀正しい日本人は、

世界の賞賛の的となる。

しかし、時間にうるさい事や働き方の悪さによって、

十数年前に尼崎列車事故は起こった。過ぎたるは及ばざるが如し。

日本人の美徳が、異常な世界にも変わり得ることを考えさせられた。

 

部活動も、異様な集団主義がイジメを生み、しんどくても休めない雰囲気等

おかしなルールを作っていないだろうか。

それが染み付いた生徒らが社会に出て、ライフアンドワークのバランスのとれた

働き方をしてくれるだろうか。休むことは罪悪であり、長時間働く事を美徳としているのに。

 

うちの娘は、両親教員の家庭で育ったが、教員だけにはなりたくない、と言う。

寂しい話だが、どこかホッとしている自分がいる。

娘は、数年アメリカの学校でインターンシップをしたが、

日本の教師とアメリカの教師の違いにカルチャーショックを受けて帰ってきた。

と、同時に、ホームスティ先でのホストファザーやマザーの

仕事と家庭をエンジョイする生き方に感銘を受けて帰ってきた。

日本人は、本当に遊びが下手らしい。

将来は、アメリカで子供を育てたいと言っている。

アメリカ学校では、もっと生徒たちに自由や自分で考える権利が与えられており、

自主性が育つ風土があったようである。

 

日本の義務教育(過剰な時間厳守や集団主義)が、日本人のライフアンドワーク、

ひいては幸せな生き方を阻む一要因になっているとしたら、

教員が働き過ぎてまで頑張っている事が仇になっていることに他ならず、全く皮肉なことである。

義務教育の教えが、日本人の働きすぎの元凶にならないようにしなければならない。

 

そうならないためにも、教員が生徒の見本や憧れとなるような生き方をしたい。

教員が趣味や特技、仕事以外にも生きがいを持って魅力的な生き方が出来るよう

教員にも私的な時間や自分磨きの時間、もっとゆとりを与えてほしい。

ゆとりある教育をするためにも、教員を今の1.2から1.3倍にしてほしい。