· 

「2020東京五輪・パラリンピック」中止(開催返上)

信州 中部 50代  元私立中学校・高等学校教諭、元教諭

 

 

exciteニュース「2020東京オリンピック中止はあり得る? 過去の中止、返上例は」

 

「仏裁判所 JOCが2億円支払った目的の認定が焦点に」※教働コラムズより補足:上記記事が削除されているため、類似の記事を参考になさってください→産経ニュース「2億3千万円の趣旨、JOC側と仏当局で対立」

 

 

「疑わしきは罰せず」: 一般社会では → innocent(無罪)。

 

「疑わしきは罰する」:フェアプレーの精神とスポーツマンシップを基盤とするスポーツの世界では → guilty(有罪)。

 

☆『オリンピック憲章 Olympic Charter 1996年版 』(財)日本オリンピック委員会 

 

 

最初にオリンピックが中止となったのは、1916年のドイツのベルリン大会。第一世界大戦の混乱のため中止となった。

次に中止となったのは日本。1940年の東京オリンピックと、同年に開催予定だった札幌での冬季オリンピックが中止になっている。この大会はアジアで初めてのオリンピックとして注目が集まっていたが、日本が軍事大国化を進め、諸外国との外交関係の悪化により、日本が開催権を返上する形で中止となった。

 

2020年の東京オリンピックまであと461日。開催が迫っているため、さすがに開催地返上の可能性は低いといえるが、過去2度のオリンピック中止は日本で起こっているため、3度目の可能性もありそうだ。

(※exciteニュース「2020東京オリンピック中止はあり得る? 過去の中止、返上例は」より抜粋)

 

 

教育的・倫理的から見地からすると、中止(開催返上)はやむを得ない。

 

全国の小中学校の教科:道徳担当の先生方、どう考えていますか。

全国高等学校の「倫理」担当の先生方、どう考えていますか。

文科省・各都道府県教育委員会・各自治体教育委員会は、どう考えていますか。

 

このまま「2020東京五輪・パラリンピック」が開催ということになれば、オリンピック・パラリンピック史上最大の汚点になることは間違いない。

 

「2020東京五輪・パラリンピック= ブラック五輪・パラリンピック」となる。今は、児童生徒たちに示しがつかない状態だ。

 

しかし、児童生徒を子ども扱いしていてはいけない。なめていてはいけない。とにかく彼らは驚くほどに感性が鋭い。五輪・パラリンピックの開催招致など、金でどうにでもなるということは既に知っている。電通(2015年に過労自殺した高橋まつりさん=当時24歳)のことも知っている。電通は正式に組織委員会の専任代理店に任命され、マーケティングパートナーとしてスポンサーシップの募集をしていくことが決定したことも知っている。コマーシャリズム(営利主義)に乗っ取って、電通を始めとする企業・個人(スポンサー)、IOC(国際オリンピック委員会)・JOC(日本オリンピック委員会)の極一部の者たちが莫大な収益をもくろんで、児童生徒・教員たちを動員し「奴隷」にしようとしているのも知っている。日本の内閣総理大臣があんな大嘘をついて五輪招致をしたということもよく知っている(福島原発について「アンダー・コントロール」と言ったが、現在も「アウト・オブ・コントロール」)。児童生徒が、オリンピックなんてそんなもの、世の中なんてそんなもの、と思うようになるのは仕方ないのか。これでは、将来の日本は完全にアジア東端の小さな貧国になり下がるのは確実だ。その動きはもうとっくに始まっているではないか。

 

 

「2020東京五輪・パラリンピック」中止(開催返上)という考え方の人々も決して少なくない。

 

東京開催のオリンピック・パラリンピックでのメダルを目指して、言うに言われぬ厳しく辛い練習・トレーニングに耐えてきた選手たちが最大の被害者だ。監督・コーチ・家族・親類親戚・縁者・各国のオリンピック委員会の皆さんの心中をお察しする。

 

「2020東京オリンピック・パラリンピック」をどうするつもりなのか。

「2020東京オリンピック・パラリンピック招致不正疑惑」を水に流すのか。

腫れ物に触るようにしておいて、五輪開催日を待つのか。

 

桜田五輪大臣は、更迭。

 

文科省:3月中にメールで考え方を問い合わせたが、いまだに回答なし。

(※その後の問い合わせ対応については現在執筆者様に確認中です。教働コラムズ)

 

スポーツ庁長官:鈴木大地氏のガバナンス能力の無さ。

 

JOC(日本オリンピック委員会)元会長:竹田恒和氏の「潔白を証明していく」という言葉が空しく響く。

 

2020東京五輪・パラリンピック大会組織委員会長:森喜朗氏の「ご英断だと思う」という言葉も空しく響く。

 

これだけのことがあるのに、「2020東京五輪・パラリンピック」を開催して良いのか。良心的に考えることが必要だろう。