タカツ 関東 40代 公立小学校
甲子園で行われた、夏の全国高校野球選手権では、今年も感動的なドラマやヒーローが生まれ、ここ数日の話題をにぎわせていましたね。
しかし、私は、これらの数多のストーリーが、学校教育の現場で繰り広げられていることにとても違和感を感じます。
なぜなら、彼らは一般の高校生とは一線を画している存在だと私は感じるからです。
今回の秋田代表は極稀な例であり、それゆえに準優勝チームなのに優勝チームより話題性がありますが、その他ほとんどのチームは他県からスカウトされ、集められたエリート集団です。そして、彼らの日常は学業よりもスポーツが優先されます。もしかしたら、セミプロである実業団スポーツの選手よりもスポーツに費やす時間が多いのではないでしょうか?
先日、近所の高校の野球部の様子を見たところ、球拾いや門番などの雑用をしている生徒がいました。彼らはその場、その時、いったい何を学び、何をかんじているのでしょう?
私の小学生の子どもは、体操教室に週一回通っていますが、帰ってくると「今日は後ろ回りができるようになった。」「楽しかった。」と言って帰ってきます。できることが増えて嬉しそうです。
雑用をさせられている生徒たちはどうでしょう?
「下手くそなオレでも、チームの一員として役に立っている」
そんな自己欺瞞に満ちた、自己犠牲的自己満足で、青春時代の貴重な時間を浪費してしまっているのではないでしょうか??
大抵のスポーツはゲームであり勝敗がつきものです。
しかし、学校現場では、その勝敗が勝っても負けても楽しく、実りのあるものであってほしいと私は思います。その勝敗が勝つことのみを目標とし、勝つことの利益を追求し始めた時、雑用係がそのチームにおいて必要とされるのではないでしょうか!?
その時点で、チームはプロスポーツの集団に代わってしまったと言えるのではないでしょうか??
プロスポーツでは、プレイヤー以外の様々な雑用がありますが、当事者は望んでその雑用に就き、従事しています。
しかし、運動部に所属している生徒が、入部するときに、「自分は下手くそだけど、雑用係をすることでチームの役に立ち、勝利に導くぞ!!」なんて考えている子がいるでしょうか?(決してゼロとは言い切れませんが、いたとしても限りなくゼロに近いと思います。)
やはり、勝利こそが唯一の目標である対外試合がなくならない限り、この流れは変わらないと思います。
数年後、私の子供が中学生になって何か運動部に所属した時に、そのスポーツを満喫し、心も体も健やかに育んで家に帰ってくる・・・。そんな未来が実現したらいいなと思います。
あの甲子園の感動・・・。あの、麻薬的陶酔・・・。そのベクトルに我が子が乗らずにスポーツライフを送れることを切に望みます。私の子は全国大会に出場しなくていいです。ただ、日々スポーツを楽しみ、毎日を楽しく過ごしてくれればそれでよいのです・・・。
コラム「甲子園を見て、やはり・・・。」タカツ 関東 40代 公立小学校
— 教働コラムズ (@kyodo_columns) 2018年9月7日
数年後、私の子供が中学生になって何か運動部に所属した時に、そのスポーツを満喫し、心も体も健やかに育んで家に帰ってくる・・・。そんな未来が実現したらいいなと思います。
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