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3月某日開催 部活動集会in東北

きくち 東北 20代 宮城県部活動守護

 

 

 

3月某日に東北の某所にて部活動集会を開催しました。以下の文章は、当日話し合いにおいて出た内容になります。

なお、身元の特定を防ぐため、参加者はアルファベットで表しています。何卒、ご了承ください。

 

参加者は以下の通りです。

学校関係者5名

保護者2名

現役生徒1名

宮城県部活動守護1名

 

 

 

保護者A

 

・中学校の部活動に入部する際に父母の会の会則が渡される。本日はこの資料を基に情報提供をして行こうと思う。

 

・まずは、部活動は保護者の負担が多すぎる。この事についてはいつも疑問に思っていた。

 

・父母会なるものに全員が入らなければならないのか?と学校関係者に問い合わせてみたところ、「皆さん、入っていますから…。」との返事。

 

・夜間練習(夜練)は父母会で運営しているので、学校が運営しているわけではない。なので、父母会に入会しなければ夜間練習に参加できない。

 

・夜間練習に参加できないと、生徒同士のいじめの対象になりうる可能性がある。

 

・父母会の一人に割り当てられる持ち物が多すぎる。持ち物として例えば、のぼり旗やはちまき、お茶セットや箱入りのペットボトルなどまで管理しなければならない。

 

・各家庭に、一つか二つは必ず各自の持ち物として持たされる。

 

・第三者から見ると、持ち物(お茶セットや箱の飲み物)は接待道具にしか見えない。

 

・この競技の部活だけが接待道具として管理・持ち運びをしなければならなかったが、昔はこのような習慣は無かった。

 

・練習試合になると対戦校と自分たちの顧問の分のお昼ご飯の準備がある。その為、親が街まで昼食の買い出しに行かなければならない。

 

・練習試合で来てくれる対戦校は昼食を出してもらう代わりに、お土産として段ボール箱に入ったスポーツ飲料を持ってくる。

 

・練習試合時にお互いが接待をする・されるの関係がずっと続いているのでなかなか止められない。

 

・接待でかかる費用が父母会費のほとんどを占める。

 

・多くの学校同士で練習試合をする際は、段ボールに入ったスポーツ飲料だらけになり、自宅での管理に困ってしまう。

 

・仕事などの関係上、なかなか部活動に顔を出せないでいると、他の保護者から嫌味を言われてしまう。「○○さん家は来ているのに○○さんは来ないのね」と言われてしまう。

 

・たまに指導しに来てくれるコーチは、だいたい小学生スポ少のコーチもしている。

 

・教育委員会の保健体育課に現状の緩和(特に接待)をと要求しているが、今のところ大きな変化は無い。

 

・どの学校の教師も「お土産はいりません」と一斉に意思表示することが大事なのではないだろうか。

 

・父母会の会計報告に「弁当」の欄があるが、これは生徒ではなく接待用の弁当費用に充てられている。接待用の弁当とお菓子の負担だけで年間8万円も、父母会として支出している。

 

・対戦校の差し入れの中にはお酒もある。一体、部活動は誰が主役なのだろうか?

 

・父母会のおかしな規則に対し、三年間の我慢だからと、しぶしぶ諦めてしまう親もいる。

 

・県選抜大会で開催地区の各校部員が係員動員されるのは休日の2連休どちらもという場合があり、いずれも朝の7時集合の17時解散。生徒は試合に出る予定がないのに、審判に駆り出される事もある(審判は男子が多い)。同じく、女子部員はわざわざ、学校の制服を着せられ、大会時に他の学校の顧問の先生たちの接待要員(お茶くみや弁当だし)をさせられている状況。

 

・保護者としては子どもが接待をしている様子を見るのが嫌だ。

 

・スクールバスのある地域は発車時刻まで部活をしなければならない。

 

・大会前はスクールバスの発車時刻がわざわざ遅くなる。その影響で、自宅に帰ってきても、疲れ果て、なかなか宿題をしない。

 

・平日の休養日に「合同トレーニング」なるものを実施して、スクールバスの発車時間まで時間を稼いで行なわれている。内容としては、体育館に生徒が集められ、週ごとにそれぞれの部活動で取り入れられているトレーニングをする。校長に問い合わせても「子どもたちは運動不足気味だから別にやってもいい。」と答えるに留まる。部活動の休養日にも関わらず、名前を変えて活動する意味が理解できない。

 

・19~21時までスポ少と合体して別会場にてトレーニングする時もある。

 

・夜間練習は父母会が主催なので、なるべく多くの保護者が集まらなければならない。しかしながら、夜間練習時に行ける親は限られている。

 

・親の仕事の都合上、土日の送迎が厳しいという理由で運動部に入れない生徒もいる。それで仕方なく文化部に入る生徒もいる。

 

・練習試合で送迎を他の保護者にお願いする際は送迎料が取られてしまう。

 

・基本的に部活をするのにお金がかかる。

 

・練習試合であれば、控えの子も試合に出してほしい。

 

・練習の質を重視しないと、いくら練習時間があっても、上達はしないと思う。

 

・部活を習い事というように認識すればよいのではないだろうか。例えば、英語の授業がある中で、英語教室に通わせている家もある。だから、体育も授業であるから、放課後は運動に通っているくらいの気持ちでいればどうだろうか。

 

・小さい大会でも、生徒が大会パンフレットを歩き回りながら販売している。

 

・父母会で冬場専用のジェットヒーターまで持っている。それを車でわざわざ持ち運びしている。

 

・各部活動の活動内容を盛り込んである、保護者向けの案内が入学する前に配布される。

 

しかしながらどの部活も、活動の曜日には平日しか書かれていない。そうなると入部する前と後ではギャップが大きくなるという懸念が生じる。(土日も活動しているため。)

 

・保護者アンケートの用紙にて、部活動に対する不満の声(家庭の学習時間が確保できない、部活動の活動時間が長い)がある一方で、活動の時間を長くしてくれという要望もある。

 

・部活動の活動時間が長くなると、余った時間でしか宿題や自主学習をやらなくなる。

 

 

 

 

保護者B

 

・練習試合となると沿岸や内陸の域を通り越すので、該当地区に苦情を言ってもなかなか治らないのではないだろうか。

 

・教育行政からすれば「大人同士の接待はやりたくてやっているのでしょう?」と言われてしまう。だが、「しぶしぶやっているのです」という事をわかってほしい。

 

・一般入試において、内申書で「運動部の加点」があると信じている保護者や生徒が多すぎる。モチベーションがあまり高くない生徒まで、部活動の選択が迫られる状況だ。それはかわいそう。

 

・総合文化部は顧問によって、共同制作に燃える学校もある。

 

・とある県議会議員、ママ友から中学校の部活は父母会活動で大変だと言われてきた。

 

・同県議に強制加入を止めさせられないのかとメールを送ったら「保護者や地域の皆さんの意見をまとめて議会請願もしてほしい」と返信されたがなかなか難しい。

 

・市議会で質問をしてくれた議員がいた。

議員「中学校の部活動って強制にしているのですか?」という質問。

教育長「市としては強制していない。各学校長の裁量に任せている。強制とするかどうかを学校の裁量に任せている。このような問い合わせはこれまでにいくつかあり、皆様にご理解をいただいている。」

議員「学校外でスポーツやっている子に対して、もう少し配慮する気は無いのか?」

教育長「それは難しい。部活動を全員入部させることによってコミュニケーション能力を身に付けさせ、最後まで目標に向かって努力する力を養う、こういったことを生徒全員に味合わせたいのだ。」

 

正直なところ部活動以外でも、コミュニケーション能力や目標に向かって努力をする力は発揮されるのではないだろうか?強制入部は各学校に任せていると言いながら教育長の発言はずれている。これでは各学校は教育長の忖度で動かざるを得なくなる。

 

・育成会活動は部活動とセットになったのはいつからであろうか?1つは21年前のガイドライン(部活動の休養日の設定)があると思う。

 

・本当は部活の指導力のある先生は1校に留まらず、いろんな学校に行けばよい。

 

・テスト勉強をやらなきゃいけないのに、提出する際のノートづくりやワークづくりに必死になっている。これはいわゆる写経状態だ。

 

 

 

 

学校関係者A

 

・昔は顧問の先生の昼食は、保護者が手作りで作ってくるという事もあった。

 

・競技未経験の顧問で、大会になると保護者の応援の熱気が伝わってきて、堂々と指示できない。

 

・事務局?校長?に「俺の代に、そんな面倒なことを変える気はない」と言われてしまった。

 

・ベテランの先生にダイレクトに「こういった現状(接待)がある」と伝えてみようかな。

 

・通信簿を書かなきゃいけない時期に大会があると本当に面倒。

 

・そもそもスポーツ推薦で進んでも、高校の部活についていけずに、退部した例が多い。

 

・スポーツ保険の範囲が曖昧である。送迎中の事故はどうなるの?はっきりとしない。

 

・私が「週末に休みますので、引率は出来ません」と答えたら「先生が行けないのであれば父母会として生徒を引率します」と言われ、練習試合を勝手に行かれた事があった。

 

「先生は休んでいいのですよ、私たちで責任を持って引率しますから。」と言われても、何かが起こったときは学校の責任になってしまう。

 

・県が一丸となって強制加入反対の署名をすればよいのでは。

 

・市議を集めて部活動集会が開催できないかな?その際に、党派問わずに案内をしてみたらいいと思う。

 

・とある県は部活動手当が今年から上がった。

 

・受験で大事なのは余暇を与えて勉強のスケジュールを自主的に組ませることだが、岩手県は教師があれやれ、これやれとトップダウンの形式になっている。

 

・岩手県の高校を卒業して、就職をすると、上司の命令に従う新入社員が多くて業界からの評判がいい。これではクリエイティブな人材は育たない。

 

・一人の人間でやれる仕事量をもう越してしまっている。

 

・自習ノートは既に覚えた簡単な単語ばかり書き続ける生徒もいるが、これは時間の無駄である。

 

 

 

 

学校関係者B

 

・部活動における大人同士のやり取りはスポーツ少年団から来ているものではないだろうか?それがのちに父母会にまで広がってしまったのではないだろうか。

 

・地区の専門委員長に部活動の異常性を問い合わせしてみたら?

 

・チームスポーツは土日の拘束時間が長い。

 

・武道は試合の時間が短いが、わざわざ大会後に合同講習会・稽古がある。

 

・本当の意味で叩かなければならないのは校長会。

 

・とある中学校は18時半まで部活をしてもいいという取り決めがあります。

とある市の部活の有り方懇談会が2017年に開かれた。そこでは18時には完全に下校させましょうという話し合いが持たれた。その際に「定時の17時~18時の空白の1時間はどうするのか?」と問い詰めると、とある教育長は「そこまでは考えていない」というとんでもない発言が出た。しかし現状は18時半下校になっている

 

・とある中文連の事務局長は、「私たちが手を引いてしまったら吹奏楽や合唱の文化がこの街から無くなってしまう。苦しくても引き受けなければならないのです」と発言。まとめのコメントとして、部活動は子どもたちの健全な育成に値すると発表もしている。しかしながら現状は学校が荒れている地区があるし、学力だって、もっと上にいたっていいはずである。

 

・部の活動の主導権は誰が握っているかで変わってくると思う。外部コーチの場合もあるし、保護者会の場合、顧問の場合など。ここ2、3年、地区中体連の委員長と喋ってみると、彼らは強制加入に反対意見が多い。部活動を任意制にすれば、やりたい子たちだけが来るので、指導に関してモチベーションが上がる、との考えを示している。

 

・強制加入により、レベルの違う子たちが入部して練習に付いてこられない人もいる。だから、任意制にして本気でやりたい人に合わせて指導をしたいという人がいる。

 

・岩手県内で数校程度だが、劇団やスイミングクラブに通っている人、クラブチームに所属していて、部活の大会等に出られない人向けに「校外活動部」がある。ただし、「校外活動部」という言葉が持っている矛盾。

 

・もし、強制加入が避けられないのであれば、すべての学校・すべての部活に専門的な指導者を配置すべきだ。国から来るのは予算のお金だけ。あとは県や市町村が採用した人を配置するだけ。中学・高校合せて100名程度の採用なので、全然指導者が足りない。雇われた人も、「自分は部活動で採用されたのだ!だから精一杯頑張ろう。」と勘違いをしてしまう人もいるのではないだろうか。

 

・現状打破としてマスコミを巻き込むのが1つの手。

 

・部活動の大きな変わり目は2回あった。1つは89年の学習指導要領の告示。特別活動からクラブ活動へ変更された。

 

・平成5年か6年の業者テスト廃止。それは内申重視を意味し、そして推薦枠の拡大に。そこで部活神話(部活は入試に直結する)が誕生になったのでは?

 

・冠大会が増えすぎている。その原因は週5日制。中体連主催の大会は年に数回程度。

 

・山形県の校長会は、県の強制加入率をある程度の数値以下に下げようという画策を練っている。その背景に県の財政予算が苦しい(部活動手当を出すのが厳しい)ので、活動の稼働率を下げてくれという事なのだろう。

 

・部活でいい成績を残すことができると、人事発表で異動になりにくい。いわゆる部活人事がある。これはフェアではない。

 

・観点別評価が導入され、職員室に買い物かごを置く教師が増えた。英語の先生が持っている確率が高い。かごの中には生徒から集めたノートや問題集などが数多く見受けられる。

 

 

 

 

学校関係者C

 

・私は自分の部活動の生徒に対して「部活動はほとんど入試に関係しないからしっかり勉強をしなさい」と断言している。言われた生徒側もある程度納得している様子である。

 

・仕事の都合上、夜間練習の送迎ができないので練習には参加させられないという家庭もいる。

 

・中体連が関わらない大会の開催数が第1回から数えると今年度で15回~16回が多い。これを遡って考えてみると、週5日制が始まって、開催された大会が多いのではないだろうか。

 

 

 

 

学校関係者D

・高校のある競技でも週5日制が誕生した2年後くらいから大会参加・練習試合数が一気に増え、練習試合が大会化したものも生まれた印象がある。

 

・部活動に熱中してしまうと、家で宿題をやる時間が無くなる。

 

・高校でも観点別評価やれと言われ、多忙になるが、それで授業の質が改善される訳ではないので、正直なところ意味がない。

 

・昔は頑張っているから…という理由で平常点をあげた子がいたが、今の状況は厳しい。

 

 

 

 

学校関係者E

・スポ少で上位大会の出場権を得たことに地域中が沸き立って、ジープを先頭に旗を振ってパレードするほど過熱している地域がある。

 

・部活動を継続的に続けさせる背景には、そのマインドで受験を乗り越えられるからだという面もあるのでは?

 

・模試は学校ごとの成績を競わせることになるので、教員が熱くなってしまう。

 

・授業では、みんなの前で発言するからには正解しなきゃいけないと思う生徒が最近多いように感じる。

 

 

 

 

現役生徒

・中学の部活で、顧問が学校の周りを1周しろと指示をしてきた。キャプテンが「自分たちで走るコースを考えて走りたい」と要望したところ、顧問がキャプテンばかりを責めたてた。

 

 

 

宮城県部活動守護

・宮城でも、練習試合等に出向くと対戦校の保護者会から昼食が準備されていた事がある。