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部活が疲れたと自死した事件について

中学校教員

 

 

 

この痛ましい事件は、チャンピオンシップの悪しき部分が出たのだと思います。顧問と生徒との関係に矮小化してはなりません。チャンピオンシップが過度に行われている現状の被害者であると思います。今の中体連の歯止めを本気でかけようとしない、また、文科省が加熱するチャピオンシップにストップをかけないことが犠牲者を生んでしまったと捉えるべきでしょう。恐るべきは、教員が子どものために正しいことをしているという勘違いなのです。中体連も同じ感覚で、子どもを鍛えるためと勘違いしています。公教育の部活動からチャピオンシップを排除しなくてはならないと思います。また、一部の自治体では、部活が勝ち抜くと顧問を優秀教員として表彰し、免許更新手続きも免除する、授業力は問わず、というおかしな状況。また、総合体育大会を部活動毎のポイント制にして、学校対抗の形にし、チャピオンシップを煽っています。現状、全国のほぼ全顧問がチャピオンシップに寄与している以上、部活に疲れて自死した子に責任がある筈です。文科省が強力な指導力を発揮して、手を入れない限り、再び、三度犠牲者が出ることでしょう。それほど現在の現場は部活屋が幅を利かせているのです。

 

 

 

【教働コラムズからの補足】

 

神戸新聞NEXTの12/25(月) 5:55の配信で公開されていた内容によると、女子生徒は中学校で運動部に所属。尼崎市教育委員会はいじめの有無も含め関係者から事情を聴いている。「学校の部活動に疲れた」という内容のメモが残されていた、とのこと。ただし現在は元記事が削除されているため確認がとれない状態であることを前提にコラム本文をご高覧ください。

 

 

産経WEST「中2女子、自宅で首つり自殺か 二段ベッドで、自宅にメモ 兵庫・尼崎」2017.12.25 12:13 より

 

 兵庫県尼崎市の市立中学2年の女子生徒(14)が今月20日、自宅で首をつって死亡していたことが25日、尼崎市教育委員会への取材で分かった。女子生徒は遺書のようなメモを自宅に残しており、自殺の可能性が高いとみている。

 

 市教委によると、20日午後4時40分ごろ、女子生徒の母親が「娘が自宅で首をつり、救急搬送された」と学校へ連絡。搬送先の病院で死亡が確認された。学校から帰宅した小学6年の妹(12)が2段ベッドで首をつっている女子生徒を発見したという。

 

 20日は午後から保護者懇談会があったといい、授業は午前中で終了。男性教諭が同日午後1時半ごろ、女子生徒が教室で友人らと談笑する様子を目撃した際は、特に変わった様子はなかったという。

 

 女子生徒は中学校で軟式テニス部に所属していた。市教委はいじめの有無も含めて関係者から事情を聴いている。