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何のための部活動なのか

関東 30代 公立中学校

 

 

 

ここ最近、団塊の世代が多く退職され、若い教員が増えてきたように感じるようになりました。若い教員が増えるのは良いのですが、「部活動とは」を知らずに顧問を持たされ、すぐに生徒と接して指導を行う現実。私は、ここに危機感を感じずにはいられません。

 

と言うのも、自身の中学時代にバリバリ部活動をやってきて部活動をやりたくてなった教員や勝利することにこだわる部活動経営をするベテラン教員の言い分が通る環境では、それが当たり前になり、心身共に疲弊されている教員がたくさんおります。そんな時、ふと思います。部活動は何のためにあるのかと。私がこれまで経験してきたなかで思うのは、部活動を通じて普段の学校生活だけでは学べないことを学ぶ場であり、それ以上でも以下でもないのではないか、そう思うのです。つまり、異年齢集団で1つの目標に向かって活動するなかで、社会性を身につけていく場でしかないと思うのです。勝利にこだわるだけならば、部活動ではなく、クラブチームでやればいいのです。

 

ところが、部活動の意義を全く分からないまま、周りの環境に流され、部活動を一生懸命休みなくすることになり、ツラい思いをしている方がたくさんいます。そういうときに、きちんと根っこの部分を話してくれる管理職がいれば、まだ救われるのですが、何せことなかれ主義の管理職ばかりで、保護者からクレームがなくとりあえず出来ていればそれでよいような感じで全くあてになりません。きちんと分別つけてバランス取ってできる教員もいます。でも、若い教員はほぼ無理です。そしたら、部活動をやっていく上での制度ももちろん考えていかなければならないのでしょう。

 

ただ、結局は私たち教員の意識が変わらないことには難しいとも思います。長く教員をやられているベテランと言われる教員が部活動の意義をきちんとわきまえ、若い教員に伝えていかなければならないのではないでしょうか。